Special SS 3
「暑い〜!」
太陽に反射する白が眩しい。
体操服の白。それと同じくらい白いナカの肌も眩しくてつい、じっと見てしまっていた。
「ウミ?」
「バッ!なんでもねえよ!」
「ええええっとわたくし、なにも言ってないのですが…」
「うるせー!!」
気温の暑さと大声を出したのが影響して、さらに体感温度が増してしまう。
汗がこぼれて、その髪を伝う。
汗で張り付いた袖の布さえも暑くて、腕まくりをする。
「ウミってさあ…腕まくりとかすっごい似合うよね…!」
まじまじと、その腕を見つめ、それから身体全体を見渡す。
しかし、それは細くしなやかな肢体はいつも彼女を抱きしめてくれているもの。
ふと、そんなことを考えてしまったナカは急に恥ずかしくなり下を向いてしまった。
「なに、いきなり下向いてんだよ。
もしかしてなんか想像したのか?…スケベ」
「ちっ違いますっ!」
ウミはその汗ばむ細い肩を抱き寄せると、耳元で囁いた。
「…俺は、ちょっとした」
ナカが声にならない叫びをあげている間に、ウミはそそくさとその場を去ってしまった。
…一際暑くなった顔を隠すように。
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