Special SS 1
「もう、梅雨って明けたのかなー?」
誰もいないはずの教室に二人、窓の外を見ている。
「まだじゃねえ?…どーでもいいけど」
「雨を見るとね…、思いだすんだ。
ちーさんにプロモ撮ってもらったとき」
雨が今ここに降っているわけでもないのに、ナカの身体はあの日のように、
雨に濡れて光っているようにさえ見えた。
好きで好きで仕方がないこの感情は、強く厳しい雨にも流されることはなく。
ただきらきらと、輝いて見えるだけ。
「ウミも…そう思い出さない?」
そう言って、屈託のない笑顔の輝きに、思わずウミはキスをした。
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